この記事では、借金問題を抱えている人たちが借金を整理するために、法律を介した借金の返済方法、またその際に、弁護士や専門家へ依頼する上でかかる費用、自分で借金を返済する方法などを紹介していきます。
借金問題の解決なら債務整理を利用がおすすめ
多額の借金を抱えている人が、借金問題を解決するための最善策は、過払い金請求、任意整理、個人再生、自己破産などの債務整理です。
自力でなんとかしたいと思う気持ちも分かりますが、もし返済が追いつかなかった場合、借金は時間の経過とともに雪だるま式に膨らんでいきます。そのため借金問題はなるべく早く解決した方が身のためです。
過払い金返還請求
一般的に、2010年以前に消費者金融で借入れをした人に過払い金が発生している可能性が高い傾向にあります。その背景には、2010年以降、利息制限法を守らない金融機関に対して刑事罰が科されるようになったことがあり、2010年以降に借入れをした人は過払い金に該当しません。
また過払い金の返還請求には時効が設けてあり、金融機関との最後の取引から10年以内と決まっています。
利用の流れ
過払い金返還請求の方法と手順は、『返還請求書の郵送』『和解交渉』『裁判』となっております。
- 返還請求書の郵送
- 和解交渉
- 裁判
過払い金の請求方法や過払い金について詳しい情報は、以下の記事を参考にしてください。
任意整理
任意整理とは、債権者(金融業者など)と直接交渉をすることで、借金の減額を行い、減額後の返済のプランを立てるための手続きです。一般的な任意整理の流れは、引き直し計算を元に正しい借入残高を算出します。
また、交渉する債権者を選ぶことができるため、保証人をつけている契約に関しては債権者を外すことができます。
個人再生
個人再生は、借金の減額を行い、減額後の返済のプランをたてるための手続きですが、債権者と直接交渉せず、裁判所を介して借金の減額を行います。裁判所への申立から、個人再生が適用されるまでの手続きは複雑であるため個人ですべてまかなうのは難しいでしょう。
そのため法律の専門家へ依頼することが一般的です。
自己破産
任意整理も個人再生も手続き完了後は減額後の借金の返済をしなければいけないため、極端に返済能力が乏しい債務者は利用することができません。借金の額が高額であり、返済能力のない人のための債務整理が自己破産です。
ただし、ギャンブルなど借金を作った理由に問題(免責不許可事由)がある場合、借金の免除がおりない場合があります。
借金問題を弁護士などの専門家へ無料相談をすべき理由
一般的に法律を介して借金問題を解決するためには、弁護士など専門家へ依頼します。過払い金請求や債務整理を無事完了させたい人は、専門家へ依頼した方が確実です。
法的アドバイスが無料でもらえる
借金問題に関する専門家窓口は、相談料を無料にしているケースが多いです。債務整理の方法だけでも複数種類あり、初めての方はどの方法がよいのかとまどってしまうでしょう。ある程度の方針を決めてもらえば、今後の対策も練りやすくなってくるはずです。
債権者からの督促がストップする
まず現在、金融業者(債権者)からの取り立てにお困りの方は、法律の専門家が案件を受任した段階で、債権者からの督促が止まります。督促を止める以外に、専門家へ依頼するメリットは『複雑な手続きの委託』と『債権者との交渉の委託』が挙げられます。
借金が多い方は、毎日のような取り立てに悩まされているでしょうが、それがストップするだけでも大きなメリットです。
複雑な手続きの委託
引き直し計算や、裁判所への申請書類の作成など法律知識のない素人が行うのは難しく、専門家へ任せた方が楽です。申請書類は記入漏れや不備があった場合、再提出しなければなりません。確実に手続きを進めていくために専門家へ依頼したほうが効果的です。
債権者との交渉の委託
取引履歴の開示請求に応じない金融業者もいます。法律の知識のない素人が相手だと足元を見られることが多いため、取引履歴の開示請求や債権者との交渉は専門家へ依頼した方が、スムーズに物事が進みます。
過払い金の返還金額や、減額できる金額も高額になるため、費用はかかりますが借金問題を解決したい人は専門家へ依頼した方が確実です。またここでいう専門家とは司法書士と弁護士を指しますが、基本的に債権者との交渉や訴訟において司法書士は債務者の代理をする権限がありません。
相談と交渉に関しては、140万円以下の案件であれば認定司法書士でも限り取り扱うことができます。しかし多重債務者の多くは、140万円を超える負債を超えているため、弁護士へ依頼するのが一般的です。
弁護士 | 司法書士 | |
140万円超の債権の相談、交渉、訴訟 | ○ | × |
140万円以下の債権の相談、交渉、訴訟 | ○ | 認定司法書士のみ |
交渉が有利になる
債務整理の方法によっては、債権者との交渉が重要になることがあります。弁護士や司法書士は交渉事も得意なので、自分1人で交渉した場合よりも、よい結果が望めるでしょう。
債務整理を弁護士に依頼した場合の費用
債務整理を専門家へ依頼する場合、費用がかかります。債務整理に必要な費用として、専門家にかかる費用と裁判所にかかる費用に分けてまとめました。
弁護士・司法書士の費用相場
任意整理 | |||
専門家費用 | 着手金 | 約2万円~(1社につき) | |
基本報酬 | 約2万円~(1社につき) | ||
成功報酬 | 過払い金返還 | 返還金額の約20% | |
減額報酬 | 減額した金額の約10% | ||
個人再生 | |||
裁判所への実費 | 収入印紙代 | 1万円 | |
官報掲載料 | 12,000円 | ||
郵便切手代 | 1,600円 | ||
個人再生委員への報酬 | 約25万円(弁護士に依頼しない場合) | ||
専門家費用 | 弁護士 | 30万円~50万円 | |
司法書士 | 20万円~30万円 | ||
自己破産 | |||
裁判所への実費 | 収入印紙 | 1,500円 | |
予納郵券代 | 3,000円~15,000円 | ||
予納金 | 同時廃止事件 | 10,000円~30,000円 | |
少額管財事件 | 20万円~ | ||
管財事件 | 50万円~ | ||
専門家費用 | 弁護士 | 25万~40万円 | |
司法書士 | 20万~30万円 |
過払い金の請求費用に関しては、手続きの費用がシチュエーションによって異なるため当記事では割愛します。詳しくは以下の記事を参考にしてください。
費用が工面できない場合
専門家の費用が工面できない人は、『法テラス』を活用しましょう。『無料で相談できる公共機関を利用する』にて後述しますが、法テラスを活用することで専門家の費用を立て替えてもらえます。専門家を雇う費用はないけど、今すぐ専門家が必要な方は、法テラスへ登録している専門家を調べましょう。
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まとめ
もし現在、借金の問題を抱えているのであれば、手遅れになる前に行動にでましょう。今回の記事が借金の問題を解決するためにお役に立てたら幸いです。