任意整理とは、債権者との協議を通じて支払期限を猶予してもらったり、支払利息を免除してもらう行為のこと。任意整理は裁判所の手続きではなく、単なる交渉ですので、自分で行うことも可能です。ただ、通常は弁護士や司法書士などに任せるのが一般的です。
ここで、積極的に利用すべきなのが弁護士の無料相談です。特に任意整理に関しては、相談無料の弁護士事務所が数多くあり、これを使わない手はありません。
この記事では
- 弁護士に無料相談をするメリット
- 無料相談の流れ
- 無料相談の前に準備しておくもの
について詳しくご説明します。
弁護士に無料相談をするメリットとは
そもそも、弁護士に無料相談をするメリットはどこにあるのでしょうか。
スムーズな任意整理が期待できる
冒頭でも述べたとおり、任意整理はご自身でも行うことができます。しかし、自分で任意整理を行う場合、債権者が交渉に応じてくれなかったり、金額計算を間違える可能性があります。
この点、弁護士は法の専門家であると同時に交渉にも長けています。ほとんどの債権者は交渉すること自体には応じてくれますし、金額計算も正しく行ってくれます。
弁護士費用の節約
弁護士に頼むというと高額な費用がかかるイメージがあるかもしれません。確かに、一般的な弁護士事務所では、1時間1万円程度の相談料を設けていることが多いです。「弁護士に依頼するか迷っている」「とりあえず話を聞きたい」という場合、腰が引けてしまう金額ですよね。
しかし、相談料無料の弁護士事務所であれば、この費用を節約することができます。現在手持ちのお金がないという方も、安心して相談することができます。
弁護士との相性を確認できる
弁護士にも、ビジネスライクな人、親身な人などさまざまなタイプの人がいます。正式に依頼するとなったら、自分との相性がよい弁護士を選ぶことになりますよね。この点、無料相談であれば何人かの弁護士と話し、自分にぴったりな人を選ぶことができます。
弁護士へ無料相談をする際の流れ
実際に無料相談をする場合、どのような流れになるのでしょうか。また、無料相談をする際には、何を用意しておけばよいのでしょうか。
無料相談の流れ
無料相談の流れの一例をご紹介します。
メールや電話で連絡
まず、無料相談をしている弁護士事務所に電話、またはメールで連絡をします。はじめは事務員の方が対応してくれるはずですので、現在の状況を説明しましょう。
うまく話すことができなくても、事務員が誘導してくれますので、嘘をついたりごまかしたりせず、はっきりと答えましょう。
事務員のヒアリング
事務員のヒアリングが終わると、弁護士との面談予約をします。弁護士との面談は電話または対面で行われることになります。債務整理を行うにあたり、電話での面談でもまったく問題はありませんが、「はじめて弁護士に依頼するから不安…」という方は直接会って面談したい旨を述べましょう。
弁護士との面談
さて、いよいよ弁護士との面談です。弁護士は、事務員のヒアリングをもとに、さらに必要な情報を聞きとります。回答があやふやになってしまうと、弁護士からきちんとした説明が受けられなくなってしまいます。
そのため、次に説明する『用意しておくもの』は、あらかじめ手元に用意しておきましょう。必要な情報が集まったら、弁護士が今後の見通しを説明してくれます。
この場で話しておきたいのは、どのくらい借金が減るのか、過払い金があるのか、弁護士費用はどのくらいかかるのか、などです。気になること、わからないことがあれば、臆することなく聞いてくださいね。
用意しておくもの
任意整理の無料相談をスムーズに行うためには、事前の準備が重要です。正しい情報を弁護士に伝えることができないと、弁護士としても回答することができません。そのため、相談をする前に、以下のものを手元に用意しておきましょう。
- 借入先の名前、住所、電話番号
- 最初の借入日、借入額
- 現在の借入残高
- 月々の返済額
- 預金通帳や課税証明書
- 最後に返済した日
- 自分の財産がわかるもの
すでに返済を終えている会社も必要になりますので、忘れずに書いておきましょう。不動産を持っている場合には、謄本があるとよいです。また、生命保険に入っている場合には、生命保険証を用意してください。
無料相談ではここをチェック!
せっかく無料相談をするからには、聞き漏らしのないようにしたいものです。そこで、無料相談で聞くべきこと・確認すべきことをチェックリストにしました。
聞くべきこと
- 借金はどのくらい減らせるのか
- 契約後のスケジュール
- 債務整理にどのようなリスクがあるのか
- 依頼する場合、どのような費用がかかるのか
- 費用の支払いはいつになるのか
やはり、一番気になるのは『どのくらい借金を減らせるのか』という点でしょう。
しかし、契約をするにあたっては、それだけではなく、具体的なスケジュールや費用も確認しておく必要があります。また、任意整理を行うことでどのようなリスクがあるのかもきちんと聞いておきましょう。
確認すべきこと
- 弁護士は親身になって聞いてくれるか
- メリットだけでなく、デメリットの説明もしてくれたか
- 説明はわかりやすいか
- 具体的な内容を説明してくれたか
- 弁護士は債務整理の実績があるか
特に電話相談の場合、相手の弁護士と直接会うことができませんから、電話口でスムーズにやり取りができるか、というのが重要なポイントになります。
説明がわかりにくい上、根拠もなく「絶対大丈夫です!」「任せてください!」という弁護士は避けたほうが無難でしょう。
相談料を無料としている弁護士の探し方
相談料無料の弁護士と話すには①法テラスを予約する ②『相談料無料』の弁護士事務所を探す、という2つの方法があります。
法テラスを予約する
法テラスは正式名称を『日本司法支援センター』といい、国によって設立された法的トラブルの解決センターです。ここでは、任意整理を含め、さまざまな法的問題について無料で相談に乗ってもらうことができます。任意整理以外にも相談したいことがある場合には非常に便利です。
しかし、法テラスを利用するには収入が一定額以下であるなど、いくつかの条件を満たす必要があります。
『相談料無料』の弁護士事務所を探す
任意整理に関しては、『相談料無料』としている弁護士事務所が多数存在します。スピーディーに任意整理を行うためにも、こういった事務所を利用するとよいでしょう。
また、相談料無料の事務所の中には着手金(はじめに払うお金)が無料であったり、成功報酬制であったりする事務所もあります。このような事務所であれば、基本的に持ち出しがないため、お金がなくても依頼することができます。借金に悩む人にとって、初期費用がかからないのはありがたいですね。
まとめ
弁護士というと、「なんだか怖い」「すごくお金がかかる」というイメージを持っている方も多いことでしょう。しかし、債務整理をするにあたっては、弁護士に相談するのが一番の近道です。
まずは無料相談から、借金減額に向けて一歩踏み出してみましょう。